新型コロナウイルスと三毒 〜心の消毒を〜

新型肺炎コロナウイルスが猛威を振るい、収束の見込みが立っていません。


今まさに世の中は毒に侵されていると言えます。

 

毒というのはウイルスのことではなく、「貪瞋痴」(とんじんち)と言われる三種の心の毒のことであります。

 

仏教では三毒と言われ、「貪=むさぼり」「瞋=いかり」「痴=おろかさ」であります。

 

これら三つの毒が、私たちを苦しませ、悩ませ、惑わせる根本原因となるのと仏教では説かれています。

 

取り分け「いかるは地獄」と日蓮聖人も仰るくらいに、怒りの心は、猛毒を人の体内で作り、その猛毒を外に排出し、喧嘩や暴力、果ては戦争を生み出す要因となります。

 

マスクやトイレットペーパーを貪り、あちこちで喧嘩や愚痴が発生しております。愚かさは物事の道理を知らない無知、すなわち目が見えていない無明であり、迷いの根本原因ともなります。

 

今まさに国・政府が迷い、多くの人々が貪り、怒っている状況と言えましょう。

 

コロナウイルスの消毒は勿論のことですが、心の三毒を消毒しなければなりません。

 

一声かける優しさ、他者への気配り、慈悲の気持ちが世に溢れて行くなら、少しずつ消えて行くはずです。

 

阪神淡路大震災から25年〜新長田へ〜

あれから四半世紀‥。
1月17日、阪神淡路大震災から25年の月日が流れた。

夕刻、私は5年前にも訪れた長田区に向かっていた。

キャンドルが灯されていた新長田駅前広場、皆共に亡くなられた御霊に対し祈りを込めて‥合掌

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「大正筋商店街」は地震直後に大規模火事が起きて、店舗のほとんどが焼けた。

その日、商店街では復興イベントが行われており、お笑いタレントのまっちゃんこと松村邦洋氏のモノマネや、ご当地アイドル?の歌などもあり賑わっていた。

午後5時46分にはお話が中断され、一同が黙祷を行った。

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一方で、近くの住商型のビルは5年前に来た時もそうだったが、シャッターが閉まり、人もまばらで寂し気だった。

震災後に建設されたビルや商店街はどれも一見近代的で復興を遂げたようにも見えるが、実際のとことろは復興は道半ばで課題が多くあるようだ。

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令和元年大晦日に「反省とは」

令和元年大晦日‥。

今年も沢山の出来事がありましたね。皆様にとっての今年の重大ニュースは何でしょう?良かった事、悪かった事、様々だと思います。

 

国内ニュースに目を向けますと、何と言っても元号が平成から令和にかわり、新天皇が即位されました。

消費税が10%に引き上げられ、軽減税率が導入されました。

 

台風15号、19号始め、豪雨の被害が相次ぎ、河川の堤防が決壊するなど大きな被害をもたらし、多くの方々が亡くなられ被災されました。

 

スポーツでは、日本開催のラグビーワールドカップで日本チームが史上初のベスト8に進み、大いに盛り上がりました。

 

個人的には、7月に東日本大震災の東北被災地を訪問させて頂き、仲間と再会しました。同月に久しぶりの海外、台湾旅行で台北に行きました。

8月に可愛がってもらった義理の父が亡くなりました。

お別れもあれば、久々の懐かしい再会もあり、新たなご縁も生まれました。反省すべき点も多くありました。

 

勿論人間は有情ですので、心があり反省が出来ます。では犬も反省出来ると思いますか?

「反省」の省の語源には、自分の行為を見回という意味があるそうです。

訓読みの「省みる」とは、過去を考え振り返る。また「省く」とは、悪い部分を取り除くのです。

 

仏教では懺悔と言って過去を振り返り、悔い改める事が大切であります。令和2年が良き年になりますようお祈り申し上げます❗️

 

お香典とお焼香について

 近年の簡素化傾向にある葬儀でよく見かけるのは、お香典の辞退です。故人の意向もさることながら、香典返しなどの負担が理由であったりします。香典は香奠とも書きます。奠とはすすめる、そなえるという意味があります。

 

 本来なら御霊前にお供えするのはお香ですが、その代わりとして、お香を買う代金ということになります。

ですから、参列者のお香のお供えを事前に断っているということにもなります。

 

 それでも、参列すればお焼香は行うことができましょう。

時々聞かれるのは、お焼香の回数は1回か3回かどちらか?

経典には回数の指定はございません。宗派によって多少違いもあるようですが、大体1回から3回です。一仏乗、主香と従香、仏法僧の三宝、心口意の三業など様々な伝わり方があるようです。

 

お焼香の際は、亡き方に対するお焼香は勿論ですが、ご本尊(仏様)に対して一礼合掌し、お焼香を行うことが大事です。

礼儀として、お焼香を行う前後に、遺族にも一礼、導師より前方でお焼香を行う際は、導師にも一礼するのがお焼香の際の立ち居振る舞いと心得ておきましょう。

元気だからこそ戒名を!

生きているうちに「戒名」を!

と勧めると、「縁起でもない。まだまだ元気なのに‥」という方が必ずおられます。

戒名とは亡くなった人に付ける名だと思われている方がいると思います。戒名の戒とは仏教の戒律の意味であります。

 

仏道修行の一つに持戒があります。戒律を持つことですが、分かりやすく言えば仏教徒として生活規範をしっかり守ることです。

 

日蓮宗では、お題目を受持することこそが、戒律を持つことになります。法華経「見寶塔品」の最後、「此経難持」から始まる経文には、「是を戒を持ち…無上の仏道を得たり」と説かれます。『法華経』を持つことが仏道を得ることになります。

 

ですから、『法華経』を信じ、お題目をお唱えされている檀信徒の方々は、生前から既に持戒者でありますので、改めて授与するのは戒名ではなく、法号と言うのが教義的に相応しいとされます。

 

ここ最近は、葬儀の形態が簡略化され、通夜や葬儀を行わないゼロ葬や、戒名も不要であるという方もおられるようです。喪主や遺族の意向が大きく反映される傾向にあるようです。

 

み仏の弟子、または仏教徒としての証である法号(戒名)がなければ、成仏の保証はあり得ないと心得るべきです。

 

逆修法号(戒名)と言って、生前に付けられる方もいらっしゃいます。逆修には、あらかじめと言う意味があります。

 

法華経』に説かれるように、お釈迦様もお弟子に成仏の保証を生前に与えておられました。

本来であれば、生前に住職から法号授与の「逆修法号式」を菩提寺の本堂で営むことが理想とされ、その功徳も大きいとされます。

元気だからこそ、仏教徒の証として、法号の授与をお勧めしたいです。

無事にお彼岸の行事 〜先ずは臨終の事をわきまえる〜

9月23日は秋のお彼岸のお中日、台風の影響で天候が心配されましたが、大きな困難もなく、行事を無事に終えることができました。これも仏祖三宝は元より、有縁の方々のお陰であります。

 

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法要前には、先日「ゆいごん白書」認定講師の資格を修得したばかりの妻にお話をしてもらいました。
ゆいごん白書とは、普通のエンディングノートではなく、今の自分を見つめ直し、更に今後人生をどう生きて行くかを改めて見直す為に、自分も遺された方も安心できるよう、大切とされる全60項目の内容を講師指導の元、共に考えていくものです。

 

「まずは臨終のことを習うて、後に他事を習うべし」と日蓮聖人も、人の死というのは世の習いであるから、先ずは臨終のことをわきまえてから、他の事を学ぶべきであると説かれているのです。

 

この世に生を受けた以上は、死は避けては通れない。

無常こそ仏教の根源ですから、しっかりと向き合っていかなければなりません。

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『私たちの暮らしとゴミ問題』研修会、伝えていくこと!

昨日は日蓮宗大阪市社会教化事業協会主催第1回研修会が開催され、『私たちの暮らしとゴミ問題』について、フリーランスのアナウンサーで、認定特定非営利法人 環境市民副代表の下村委津子氏をお迎えし、貴重なお話を頂きました。

印象深かった内容のシェアと、感想を述べさせて頂きます。


30年に1度の異常気象が近年1年に1度のペースで起こっている現状があります。甚大な災害は今どこで起こるか分かりません。

紛れもなく環境破壊が、今まさに国内のみならず国際的にも大きな問題となっています。

温暖対策の新しい枠組みパリ協定。世界各国の地球温暖化に対する関心も高まっていますし、足並みを揃えないといけません。

 

食べ残しや賞味期限切れ商品の廃棄など大量の食品ロスの裏では、飢餓も同時進行で起こっています。世界には飢餓に苦しむ栄養失調の子供さんが沢山いることをよくよく考えなければなりません。

 

ペットボトル、レジ袋の消費、総じてゴミの量をいかに減らすことが出来るか?私たちに課せられた大きな課題であります。

缶ビールではなくて、リユース出来る瓶ビールを選ぶとか、レジ袋をもらわずにマイエコバッグにするとか、出来ることは沢山あります。

1人1人が意識し実行しなければ、減ることはないでしょう‥。

 

買う時はゴミが出ないような商品を買うとも大切ですが。売る側も目先の利益ばかりを考えるのではなく、その先にある環境問題を考えて欲しいものであります。


エシカル消費とは、倫理的に、道徳上、社会的にも、人体・環境への負荷、社会貢献などを重視して生産された商品やサービスを選択的に消費する行動及び理念。

資源は長く使うこと、姿形が変わっても役割を変えながら使い続けることが求められます。


地球を守る為、人々の尊い命を守る為、先ずは1人1人が意識してゴミ量を減らし、食品ロスをなくすことから始めなければならない!それを1人でも多くの人に伝えて行くことが大切であると思いました。

学びの多い素晴らしい研修会となりました。

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