3年振りに訪れた東北被災地 2日目

7月26日 火曜日

2日目はまず気仙沼の震災遺構、伝承館を見学しました。気仙沼向洋高校の跡地に建てられた当施設は、将来にわたり震災の記憶と教訓を伝え、警鐘を鳴らし続ける「目に見える証」として活用し、気仙沼市が目指す「津波死ゼロのまちづくり」に寄与することを目的とされている震災遺構であります。

 

気仙沼東日本大震災関連のことが分かる施設は、学芸員が中心になり調査された震災被害記録等が展示されているリアスアーク美術館と伝承館の二カ所です。

 

2011年3月11日、普段通り学校生活が営まれていた気仙沼向洋高校の校舎は大津波に襲われました。

流されて来た車が教室に…

更には冷凍工場が4階のベランダに激突しました。正面衝突こそ免れたものの、まともにぶつかっていたら果たしてどうなっていたでしょう?

 

当日校内には170名程の生徒さんがいたそうですが、別の高台にある中学校に避難したり、屋上に避難したりして、奇跡的に全員無事でした。

 

当時の生徒さんの思い、先生の思いを想像しながら、ゆっくり見学し学ばせて頂きました。

震災を知らない多くの方に教訓を後世に伝え、尊い命を守る防災が大切であります。

 

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その後、南三陸町さんさん商店街に立ち寄り、仙台方面へ移動、仙台駅でレンタカーを返却しました。

仙台駅からは常磐線特急ひたちで福島県いわき市へ向かいました。常盤線は震災と原発の影響をもろに受けました。

 

原発の影響により不通になっていた(帰還困難区域であった)浪江駅から富岡駅間が一昨年の3月14日に開通し、震災から実に9年の歳月を要し漸く全線開通となりました。

 

数年前に読んだ作家の彩瀬まる著『暗い夜、星を数えて』〜3.11被災鉄道からの脱出〜という本をふと思い出しました。

彩瀬さんが、たまたま東北旅行中だった3月11日、仙台からいわきに移動されている時に大震災に遭遇したのが常磐線の列車の中でした。

筆者の被災体験と、恐怖と孤独の中で、助け合い手を取り合った方々との絆が綴られている渾身のルポルタージュであります。

 

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東日本大震災は被災三県の沿岸部を中心に広範囲にわたる地域で多くの方々が被災されました。人々の生きた証、人々の思い、人々の繋がりが数々の教訓となり現在、そして未来へと遺されていくのです。