いのちを支える〜自殺について考える〜研修会を終えて

昨日10月28日、日蓮宗大阪市社会教化事業協会主催で、3年振りの研修会が大阪市中央区社会福祉会館で開催、多くの方のご参加がありました。

YouTubeでのライブ配信もあり、当会幹事の私は司会の大役を担当させて頂きました。


講師にNPO法人 国際ビフレンダーズ大阪自殺防止センター理事長の北條達人先生をお迎えし、
〜いのちを支える〜「自殺について考える」というテーマで貴重な講義を賜りました。

 

厚生労働省の発表によると、2021年の自殺者数は、2万1007人、昨年の交通事故の死者数、2636人と比較してもいかに多い人数であるかが分かります。


特にコロナ禍において、20代、30代の若い女性が増加傾向にあり、また小中高校生の自殺も増えているのが現状であります。
新型コロナ流行の初期よりも、時が経ち具体的な悩みが明らかになる今日この頃、経済が回り出し、少しずつ生活を取り戻す人が増える中で、1人だけ取り残される不安から追い詰められる傾向にあるそうです。

 

複数の問題を抱えながらも悩みを周囲に打ち明けられない方が多く、自殺のサインは至って気付きにくい。メンタルの強い弱いは関係ないそうです。


また自ら「死にたい」と口にする人は、自殺しないと決めつけるのではなく、死にたいと口にしながら耐えていると考えなければなりません。
自分の価値観だけで決め付けるのではなく、その人と向き合うことが求められます。

 

依然自殺者への偏見がある世の中、誰にも話せず抱えこんでしまい、大きな喪失感を抱えるご遺族が多い現状も考えなければなりません。


「ビフレンダーズ」の名前の由来は『Be Friend』
悩んでいる人の気持ちを受け止め、心的にそばにいられるか、『話せてよかった』と言われることが願いであり、専門家でなくても出来る活動を大切にしておられます。

降り続く雨… 雨を晴れに変える活動ではない。「止まない雨はない」と伝えるのでもない。

心に悲しみの雨が降り続いている方に傘をさしてあげるのが、寄り添う活動であります。

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