新型コロナウイルスと三毒 〜心の消毒を〜
新型肺炎コロナウイルスが猛威を振るい、収束の見込みが立っていません。
今まさに世の中は毒に侵されていると言えます。
毒というのはウイルスのことではなく、「貪瞋痴」(とんじんち)と言われる三種の心の毒のことであります。
仏教では三毒と言われ、「貪=むさぼり」「瞋=いかり」「痴=おろかさ」であります。
これら三つの毒が、私たちを苦しませ、悩ませ、惑わせる根本原因となるのと仏教では説かれています。
取り分け「いかるは地獄」と日蓮聖人も仰るくらいに、怒りの心は、猛毒を人の体内で作り、その猛毒を外に排出し、喧嘩や暴力、果ては戦争を生み出す要因となります。
マスクやトイレットペーパーを貪り、あちこちで喧嘩や愚痴が発生しております。愚かさは物事の道理を知らない無知、すなわち目が見えていない無明であり、迷いの根本原因ともなります。
今まさに国・政府が迷い、多くの人々が貪り、怒っている状況と言えましょう。
コロナウイルスの消毒は勿論のことですが、心の三毒を消毒しなければなりません。
一声かける優しさ、他者への気配り、慈悲の気持ちが世に溢れて行くなら、少しずつ消えて行くはずです。