平成31年 新年のご挨拶と今年の抱負

新年明けましておめでとうございます。旧年中はご高配を賜りまして厚く御礼申し上げます。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

 

「1年の計は元旦にあり」と言われるように早い目に計画を立てて臨むことが大切です。

皆さんは今年の抱負や計画を立てられましたか?

 

今年の抱負という程、大それたものでもありませんが、住職として年始に綴っておきたいと思います。

 

昨年末から始めた写経会のイベントを継続し、英会話サークルや、大切なお寺の行事についても見直し、人が訪れたいと感じるお寺を目指し、工夫を凝らしたいと思います。

 

肝要なことは、自分がしたい事を考えるよりも、人に喜ばれることを考え行うことを大切にしたいと思います。

 

最後になりましたが、皆様のご健康とご多幸をお祈り致します。

 

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平成最後の大晦日に‥

平成30年もあと数時間で終わり、新しい年を迎えます。様々な方々にお世話になり今年も無事に過ごすことが出来ました。心より感謝申し上げます。

 

それにしても今年は各地で大きな災害が多発した年でした。災害により亡くなられた方々のご冥福を改めてお祈りすると共に、被災され未だ不自由な暮らしをされている方々へ心よりお見舞い申し上げます。

また、本年亡くなられた多くの著名人方々始め、亡くなられた全ての万霊に祈りを捧げます。

 

私欲に塗れた国家、政治、社会の体たらくにはうんざりでした。道標を誤ってしまうと平和で安穏な国には中々成り難いです。

 

マイナスな面ばかり悲観しても仕方がありませんから、明るい笑顔に満ち溢れるよう、

新年が良き年になることをお祈り致します。

 

皆様のご健康とご多幸をお祈りします。

新年もよろしくお願い申し上げます。

 

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師走の紅葉!

平成最後の年も早いもので師走に入りました。

暖かいので、冬のコートはまだデビューさせていません。

 

さて、ご承知の通り師走の師とは坊さんのことのです。「坊さんが走る???」

 

師走は坊さんに限らず、どうしても皆さんバタバタと慌ただしくなりますね。師が付く職業の方は様々ありますが、美容師・理容師さんは、年末あたりは最も忙しいでしょうし、医師や看護師さんも季節に関係なくご多忙のことでしょう。

 

ではなぜ、僧侶なんでしょうか?

 

平安時代に貴族の間で「仏名会」【ぶつみょうえ】と呼ばれる行事があり、一年間の罪障消滅をしてもらう為にあちこちから僧侶に声がかかり、貴族の邸に唱えに行くために走りまわったからという説があるようです。

 

現在では、お盆は確かに走り回っているイメージがありますが、12月は違うような気もします。

 

冒頭にも述べましたように、今年は暖かいせいか紅葉が遅く、うちの境内の紅葉も12月に入ってから見頃を迎えました。

 

今日はこんな感じでした。お近くの方は是非見にいらして下さい。うちは観光寺院でも何でもないのでゆっくり見れますよ。勿論拝観料も要りませんよ(笑)

 

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宗門の実践社会活動講習会を受講して!

大阪市のホテルアウィーナ大阪で開催された日蓮宗門主催の実践社会活動講習会を受講した。

2日間の本講座を受講すると日蓮宗社会教導師の資格がもらえる。因みに筆者は、2011年にビハーラ活動講習会を宗務院で受講し資格を頂いた。

 

午前9時半からの講座は、「hasunoha」の活動説明。当サイトは一般の方(在家の方)がインターネットで僧侶に相談できるシステム。

2011年に開設した当初は、登録僧侶が僅か5名だったが、本年10月現在、220名もの超宗派の僧侶が登録し、サイト上に寄せられた質問に回答している。

 

相談内容は浮気、不倫の悩みから、人間関係、仕事、自殺まで多岐に及ぶ。現在社会の人々が僧侶に求めることはストレス対処であり、多くの相談者が僧侶の回答を読み涙する。

 

多くの方が利用されるようになった現在、質問制限が余儀なくされる。それは質問数に対し、登録僧侶が慢性的に足りない状態であるからだ。

 

続いての講座は「寺子屋ブッダ」の活動説明。

寺だからこそできる活動がある。人づくり、町づくりの拠点として、心と体を整える場、学びの場、つながりの場、イノベーションの場としてお寺である。

 

檀信徒のみならず、広く一般の方にもお寺を開放し、ヨガ、写経、音楽会、修行の場など各種イベントを行うなどし、お寺に足を運んでもらうことで、地域貢献することが大切!

 

しかし、多くのお寺はノウハウ、人脈、発信力がない。このような問題を解決する仕組みが寺子屋學である。世の人々から求められている内容を把握し、お寺で出来ることを探り、やりたいことを沢山見つけることが肝要!

 

昼休憩を挟んで、最後は「おてらおやつクラブ」の活動説明。

現在7人に1人の子どもが貧困に陥っている状況をご存知だろうか?取り分け、貧富の差が激しい大阪の貧困率は、全国平均13%に対して21.8%と高い。

 

そこで、お寺にお供えされるお菓子や果物など様々な「お供え物」を、仏様からの「おさがり」として頂戴し、経済的に困難な状況にあるご家庭へ支援団体の協力のもと「おすそわけ」する素晴らしい活動がある。

 

浄土宗のお寺の住職で、当クラブの代表をされている松島師を招いてのお話だったが、素晴らしい社会活動に宗派の垣根はない。多くの参加僧侶が活動に理解を示し、協力姿勢を見せておられた。

 

また、当支援団体は2018年グッドデザイン大賞を受賞され、坊さんがされている事で政府の要人も驚きを隠せなかったという。

「幸せは分かち合っても減らない」「手放すことで多くのもが得られる」と施しの精神が込められたフレーズは心に響いた。

 

以上、主な内容をシェアさせて頂いたが、本日学んだことを今後の僧侶として活動の糧にしたい。

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開かれたお寺、安心してもらえるお寺をお目指す為、勉強になる!

お寺で第1回写経会を開催!

先週17日の土曜日は、自坊の檀信徒会館で第1回初心者向け写経会のイベントを開催させて頂きました。

 

始めに、住職のミニ法話ということで、写経の歴史、お経の意味、『法華経』について、私が簡単に紹介。

その後、写経担当の西田上人から写経をするに当たっての心構え、書き方について指導の元、実際に塗香を手に塗って浄めてもらってから写経体験して頂きました。

 

皆さん一文字一文字心を込めて書写されていました。

 

早く書き終わった方は、写経して頂いた経文の書き下し文と、意味を記載したプリントを真剣に読まれていました。

 

終わってからは、お茶とお菓子をご用意させて頂き、我々も輪の中に入り、1時間程茶話会をしました。皆さん、和気あいあいと楽しそうにお話しされていました。これもご縁ですね!

 

先ずはお寺に足を運んで頂くことが大切で、写経体験を通じて、写経の意義や、仏教に少しでも触れて頂けることでより充実した写経会となると考えています。

 

第2回は12月15日(土)午後2時から開催予定です。

お待ちしております。

 

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児童養護施設、児童心理治療施設を見学!

昨日は日蓮宗大阪市社会教化事業協会主催の野外研修会があった。19名の教師参加のもと、バスで紅葉が色づき始めている大阪府吹田市の高台にある児童養護施設大阪市立 弘済みらい園と児童心理治療施設の大阪市立 弘済のぞみ園を見学し、交流をさせて頂いた。

 

当園は、全国でも稀な児童擁護施設と児童心理治療施設の複合型施設で、大阪市より委託を受けて福祉福祉法人みおつくし会が運営する。

小1から高3までの、発達障害、知的障害、情緒不安定、引きこもり、不登校など様々な困難を抱えた、両施設合わせて80名の子どもさんが寝食を共にしている。

 

その背景には家庭を中心とした環境問題が原因にあり、大半の子どもは、ネグレクトを含む虐待を受けた経験を持ち、対人関係が上手くいかなかったり、コミュニケーションを図る際に恐怖心を拭い去ることが中々できない。虫とは仲良く出来ても地元地域の人にはどうしても心を閉ざしてしまう‥。

 

当園には、生活指導、心理的援助、学校教育、医療と大きな4本柱があり、それぞれ専門のスタッフが、子ども達を支援し、将来に向け成長し、自信を取り戻せるよう尽力されている。

また、野球やソフトバレーなど週4回の部活動もあり、大会にも積極的に参加しているとのこと。

 

先生からの詳しい説明の後は、子ども部屋、食堂、浴室、学習室、居間、カウンセリングルームなど校内施設を見学、スーツ姿の坊さんの訪問は、子どもさん達にとって、怖く感じるのではないかと懸念していたが、多くの子どもさん達はすれ違うと「こんにちは」と元気よく挨拶をしてくれた。

 

廊下などに貼られた標語が目に付いた。「あいさつ」「片付け」から「テレビを見る時のルール」や「恋愛について」まで、子どもたちが話し合って皆で決めたルールだと言う。(因みに恋愛は禁止だが片思いは良いそうだ‥)

 

子どもは親を選べない。我が子に対する虐待によって幼い命が奪われる事件が後を絶たない。このような悲劇は絶対にあってはならない。

無邪気な子どもたち、将来のある子どもたちを守るのは大人であり、このような児童養護施設が大きな役割を担う。貴重なことを見聞した研修会だった。

大切な宝を守るために、応援し続けたい。

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大混乱のハロウィーン、実は仏教との共通点が‥

それにしても、今年のハロウィーンの大混乱は酷いものだった。日頃の鬱憤を晴らすかのように、若者らが繁華街に集まり騒ぎ立てる。

 

我が物顔に道路を横断する若者の姿が映し出されていた渋谷では、機動隊が出動し、暴行、痴漢、盗撮などで逮捕者も出る程の騒ぎ、火事まで起こる大混乱。立ち往生した軽トラックは、興奮した若者らに横転させられた。

難波では道頓堀川に飛び込む若者たちの姿を映像に映し出されていた。まさに暴徒化していると言っても良い。興に乗じ度を越した迷惑行為は言語道断である。

 

近年ハロウィーンはグッズの売り上げやイベントなど盛り上がりを見せ、その経済効果はクリスマス、バレンタインに迫るようだが‥

 

立ち入り禁止区域を作るなど、対処を考えなければ、発展性なく毎年同じような報道がされるだけだ。

 

ハロウィーンは元々古代ケルト人の宗教的な意味合いのある行事。

夏と冬が入れ替わるこの時期、この世と霊界の間の門が開き、死者と共に悪霊や魔女も一緒にやって来るとされた。元々は秋の収穫祭の祈りとともに、火を炊き悪霊の退散を祈ったそうだ。

 

後に悪霊や魔女から身を守るために子供たちが仮装するようになった。またカボチャをくり抜いて中に燭を立てて魔除けにした。 本来はカボチャではなくカブだったらしいが…。

 

気付いた読者さんもいらっしゃるかも知れないが、ハロウィーンは、どことなく仏教行事と似通っているところがある。

 

ご先祖が帰ってくるとされ、迎え火や送り火を行うのはお盆である。

カボチャではなくキュウリやナスをお盆にはお供えする。先祖の霊が早く帰って来れるようにキュウリで馬、ゆっくり帰ってもらうためにナスで牛を作る。

 

元々春には豊作を祈り、秋には収穫を感謝した太陽信仰と関係の深いお彼岸。

また悪鬼や悪星退散の祈祷も取り入れられるようになった仏教。 

 

どんちゃん騒ぎしていた若者たちにとっては、そんなことどうでも良いと言われそうだ。

退散させなければならないのは迷惑行為を行っている者たちであろう。