大混乱のハロウィーン、実は仏教との共通点が‥
それにしても、今年のハロウィーンの大混乱は酷いものだった。日頃の鬱憤を晴らすかのように、若者らが繁華街に集まり騒ぎ立てる。
我が物顔に道路を横断する若者の姿が映し出されていた渋谷では、機動隊が出動し、暴行、痴漢、盗撮などで逮捕者も出る程の騒ぎ、火事まで起こる大混乱。立ち往生した軽トラックは、興奮した若者らに横転させられた。
難波では道頓堀川に飛び込む若者たちの姿を映像に映し出されていた。まさに暴徒化していると言っても良い。興に乗じ度を越した迷惑行為は言語道断である。
近年ハロウィーンはグッズの売り上げやイベントなど盛り上がりを見せ、その経済効果はクリスマス、バレンタインに迫るようだが‥
立ち入り禁止区域を作るなど、対処を考えなければ、発展性なく毎年同じような報道がされるだけだ。
ハロウィーンは元々古代ケルト人の宗教的な意味合いのある行事。
夏と冬が入れ替わるこの時期、この世と霊界の間の門が開き、死者と共に悪霊や魔女も一緒にやって来るとされた。元々は秋の収穫祭の祈りとともに、火を炊き悪霊の退散を祈ったそうだ。
後に悪霊や魔女から身を守るために子供たちが仮装するようになった。またカボチャをくり抜いて中に燭を立てて魔除けにした。 本来はカボチャではなくカブだったらしいが…。
気付いた読者さんもいらっしゃるかも知れないが、ハロウィーンは、どことなく仏教行事と似通っているところがある。
ご先祖が帰ってくるとされ、迎え火や送り火を行うのはお盆である。
カボチャではなくキュウリやナスをお盆にはお供えする。先祖の霊が早く帰って来れるようにキュウリで馬、ゆっくり帰ってもらうためにナスで牛を作る。
元々春には豊作を祈り、秋には収穫を感謝した太陽信仰と関係の深いお彼岸。
また悪鬼や悪星退散の祈祷も取り入れられるようになった仏教。
どんちゃん騒ぎしていた若者たちにとっては、そんなことどうでも良いと言われそうだ。
退散させなければならないのは迷惑行為を行っている者たちであろう。