児童養護施設、児童心理治療施設を見学!

昨日は日蓮宗大阪市社会教化事業協会主催の野外研修会があった。19名の教師参加のもと、バスで紅葉が色づき始めている大阪府吹田市の高台にある児童養護施設大阪市立 弘済みらい園と児童心理治療施設の大阪市立 弘済のぞみ園を見学し、交流をさせて頂いた。

 

当園は、全国でも稀な児童擁護施設と児童心理治療施設の複合型施設で、大阪市より委託を受けて福祉福祉法人みおつくし会が運営する。

小1から高3までの、発達障害、知的障害、情緒不安定、引きこもり、不登校など様々な困難を抱えた、両施設合わせて80名の子どもさんが寝食を共にしている。

 

その背景には家庭を中心とした環境問題が原因にあり、大半の子どもは、ネグレクトを含む虐待を受けた経験を持ち、対人関係が上手くいかなかったり、コミュニケーションを図る際に恐怖心を拭い去ることが中々できない。虫とは仲良く出来ても地元地域の人にはどうしても心を閉ざしてしまう‥。

 

当園には、生活指導、心理的援助、学校教育、医療と大きな4本柱があり、それぞれ専門のスタッフが、子ども達を支援し、将来に向け成長し、自信を取り戻せるよう尽力されている。

また、野球やソフトバレーなど週4回の部活動もあり、大会にも積極的に参加しているとのこと。

 

先生からの詳しい説明の後は、子ども部屋、食堂、浴室、学習室、居間、カウンセリングルームなど校内施設を見学、スーツ姿の坊さんの訪問は、子どもさん達にとって、怖く感じるのではないかと懸念していたが、多くの子どもさん達はすれ違うと「こんにちは」と元気よく挨拶をしてくれた。

 

廊下などに貼られた標語が目に付いた。「あいさつ」「片付け」から「テレビを見る時のルール」や「恋愛について」まで、子どもたちが話し合って皆で決めたルールだと言う。(因みに恋愛は禁止だが片思いは良いそうだ‥)

 

子どもは親を選べない。我が子に対する虐待によって幼い命が奪われる事件が後を絶たない。このような悲劇は絶対にあってはならない。

無邪気な子どもたち、将来のある子どもたちを守るのは大人であり、このような児童養護施設が大きな役割を担う。貴重なことを見聞した研修会だった。

大切な宝を守るために、応援し続けたい。

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