震災7年後の東北訪問記〜石巻市大川小学校〜
ゴールデンウィークも後半にさしかかって来た。間も無く、5月5日の端午の節句、こどもの日を迎える。行楽地は子供連れで賑わう。
しかしながら、大切な我が子を亡くされた親御さんにとっては、この日は喪失感は特別大きく感じられるのかも知れない。
東日本大震災の津波で児童と教職員合わせて84人が犠牲となった石巻市立大川小学校。
児童のご遺族が避難誘導をめぐり、市と県に損害賠償を求める控訴審判決が先日4月26日に出て、二審も勝訴となり、遺族側の訴えをほぼ全面的に受け入れ賠償が命じられた。「危機管理マニュアルに避難場所を明記するなどの対策を怠った」と学校や市の防災に不備があるとの判決理由であった。
現場に行かれた方はよく分かると思うが、学校のそばには普段生徒も登っていたという裏山があり、そこに避難すれば助かっていたと言われるだけに、教職員の判断ミスと防災マニュアルの不備との指摘は否めない。
また逆に、河口から4、5キロ離れた位置にある大川小学校、まさか北上川から遡上してくるとは思わなったとう判断もあろう。
あるご遺族が賠償が目的ではなく、市は真実を隠蔽
するので裁判で争うしかなかったという。
4月22日、大川小学校を訪れ、読経供養をさせて頂いた。私にとっては9回目の訪問だったが、7年という月日が流れたがあの日から時は止まったままだった。
亡くなられた生徒さん74名、教職員10名、平成23年3月11日、生きたい命、必死で生徒を守ろうとした命があったことを忘れてはならない。
この日も北上川から吹き荒ぶ風はきつかった。
合掌‥