9月1日、防災の日に考える

9月1日は防災の日で、この日を中心とした防災週間中には、各地で防災訓練など積極的に行われているようだ。大災害を忘れず教訓として学ぶことを私たちは怠ってはならない。災害の歴史は繰り返されるからだ。

 

本日の防災の日は、95年前の大正12年9月1日、20万もの命が奪われた関東地方を襲った未曾有の大災害となった関東大震災に由来する。

 

亡くなった方の多くが、現代の東京都墨田区で発生した大火災によるものだった。

作家、吉村昭氏の著書『関東大震災』から大震災の被害の凄まじさが伺える一文を紹介したい。

 

「死体は足の踏み場もないほど横たわっていて、所々に折り重なって焼死した遺体は堆く盛り上がっていた。それらは性別も識別できぬ遺体ばかりで、凄まじい炎に焼きつくされ、炭化し縮小したものがほとんどだった」と惨状が至る頁で描かれている。(吉村昭著『関東大震災』287頁参照)

 

本書には、その惨状の中で、1人の日蓮宗僧侶が遺体の群れに向かって読経を続けていたとの記載もある。


 僧侶として大切なことで、私たちも見習うべき行動である。

 

大災害が起こった時に持ち場持ち場で何が出来るか、9月1日は、亡き御霊へのご供養と共に特に考える日にしたい。

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