あれから8年‥祈り

東日本大震災から8年を迎えた昨日は、各地で多くの祈りが捧げられた。100人、1000人、10000人‥それぞれの想い、祈りがあった。

祈りは多い程、また強い程、より大きな想いとなって届くはず。

 

私は自坊の本堂で卒塔婆を建て、精一杯の祈りをさせて頂いたが、僧侶として祥月命日に被災地にいないことに、多少なりとも自責の念が心のどこかにあった。

 

昨年、2年ぶりに4月に宮城県女川町、石巻市気仙沼市岩手県陸前高田市、大船渡市を訪れたが、復興はかさ上げが終わり、箱物も建ち始めたことで、ハード事業に限っては最終段階を迎えているようだが、各地によって格差があるのが現状で、取り分け原発事故の影響が続く福島では遅れていると言わざるを得ない。あくまで行政が進める復興事業に対し、多くの住民が納得しているとは到底思えない。

 

被災三県の自治体首長へのある新聞社によるアンケートによると、取り組みが必要な課題は、最も多かったのは「心のケア」、次に「企業誘致や雇用創出」、3番目に「復興住宅などコミュニティの形成」とのこと。

 

いくら整備し建物など作った所で、住民の心の安穏がなければ「仏作って魂入れず」である。

報道が震災特集番組を組むこの時期だけではなく、常に関心を寄せ、忘れないでいることが肝要。東北だけの問題ではなく、日本全国民が考えなければならないこと。

 

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