仏教から社会を読む説く「障害か障碍か?」

最近、「障害」を「障がい」とする表記を目にすることが多くなってきた。

障害は「害がある」「害を及ぼす」など否定的なイメージが強いということで、先日、宝塚市が市の公文書で、「障害」ではなく「障碍」という表記を使う方針を決めた。全国初とは意外だった。

 

一方でNHKが「害」を使い続けているのには、明確な理由があるようで、「障害」はその人自身に害があるのでなく、社会にある障害と向き合っている人たちと捉えているからだそうだ。

 

障碍の『碍』が、まだ常用漢字として採用されていないのも意外だった。

因みに仏教では障碍を「しょうげ」と読むが、「さとり」を得るにあたって、妨げ、障りとなる煩悩とされ、お釈迦様が成道される際にも、降魔と言われる誘惑、修行の妨げがあったと伝えられる。

 

何れにせよ、その方の捉え方によって大きく変わるデリケートな問題なので配慮が大切だと思う。