夢は叶うプロジェクト主催 東北ツアー 2日目後半

震災から3年が過ぎ、薄れつつあリアリティーの部分を探し求めるために、シンガーの泉たくと氏と一緒に訪れたのは今年の3月だった。
被災地で歌いたい」と彼はギターを持ち大阪を飛び立った。被災地に思いを寄せるミュージシャンなら自然と沸き起こる気持ちなのかも知れない。

だが、こちら側がしたいことを求めるだけの活動オンリーでは駄目なことはよく知っている。ライブに拘らず、被災地でのイベント開催は、双方の気持ちが通じ合わなければならない。

そこで、岩手県北上市の山下さんという共通の友人を通じて紹介頂いたのが、気仙沼にあるWine Bar「風の広場」だった。心より感謝である。

窓からは気仙沼湾と美しい星空が望める最高の場所。2階にある店舗は地震津波の被害を被った。お店の柱には今も津波の浸水跡がくっきりと残っている。現在も電気は殆ど使えず、夜は真っ暗な階段を懐中電灯で足元を照らしながら階上を目指す。床は所々ひび割れ隆起している。


営業はできないので、交流会やイベントの際に店主の伊藤さんのご厚意によって使わせてもらうことになる。
3月は、そこでライブを開催させて頂き、現地の方やボランティアで来られている方とも一緒に歌い盛り上がった。それから7カ月後、再び戻って来た。

今回は、夢は叶うプロジェクト東北ツアー総勢20名以上。
2日目の東北・気仙沼応援ライブは、大阪参加組が取り仕切るということで、泉たくと氏が中心になって企画させて頂いた。ところが思いもよらぬ台風の影響で、残念ながら参加出来なくなったたくとさん、急遽ゴスペルシンガーの矢野久志さんと私が采配を振ることになった。音楽部門を久志さんが、進行役を私が担当させて頂くことになった。即興で決まった部分がかなりあった。

出演者は早目に会場入りでリハーサル・準備をしてもらっている間に、他のメンバー数名でドラッグストアでの買い出しを手伝ってもらった。


午後6時を過ぎた。始めに店主の伊藤さんに挨拶を頂いた。住宅や防潮堤のことなど復興へはまだまだ問題が山積みであることを日本人は先ず知らなければならない。

ライブの出演は、矢野さん・藤井さんの大阪ゴスペル有志、ゴスペルディレクターでシンガーの秋葉隆行さん、
藤沢のシンガーソングライター 森田てつろうさん、ボーカル 灯織さん、ギタリスト 貴志堅さん、ドラマー 橋爪良明さん、ベーシスト 皆川章さんで構成される 「みのり」さん、そしてゴスペルコーラスメンバーの皆さん。
豪華な面々によるライブで、最後は「Stand By Me」・「上を向いて歩こう」の名曲を出演者も参加者も全員で歌い盛り上がった。

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最後は僭越ながら、進行の私が被災気仙沼への思いに触れ閉めさせてもらった。来れなかった泉たくとさんから送られて来たメール文も読み上げさせてもらった。気持ちはこちらにあったのだと感じられた。

終わってから、気仙沼復興屋台村「海の家」で美味しい海の幸とお酒を堪能した。
台風が去った気仙沼の夜、地元の方やツアー仲間と交流した夜、一生忘れないだろう。

PS. 店主の伊藤さんが私たちにと作って下さった本格的なブイヤベースは海鮮の風味が出てすごく美味しかった。

つづく