地蔵盆に思う

地蔵盆」と言って、一般にお地蔵さんとして、近畿圏中心に親しまれている地蔵菩薩のお祭りがあります。

地蔵菩薩の縁日が毎月24日ということから、お盆月の23日、24日を中心に行われることが多いが、専ら最近は付近の土日にしたりする所もあるようです。

地蔵盆と言えば、名前の書かれた提灯をぶら下げ、露店が並び、集まった子供達にお菓子を配ったりします。

うちの寺でもかつては、
毎年近所の子どもが集まって、上記の内容に花火大会や肝試しなども取り入れて開催していたのが懐かしいです。いつの間にかなくなってしまったがまた再開したいものであります。

地蔵盆は寺院に祀られている地蔵菩薩だけが対象ではなく、路傍あるいは街角(辻)の地蔵が対象となりお祭りが行われています。

今年も八尾市内の檀家さんから依頼があり、家の軒下に祀られているお地蔵さんの回向供養に行かせてもらいました。写真のように
毎年数名の子どもさんが集まります。
読経中は、後ろにちゃんと座って合掌もしてくれますし、終わった後僕の仏教説話のお話も聞いてくれます。(今年は鬼子母神のお話をさせて頂きました)微笑ましい光景です。

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地蔵菩薩は、五濁の世に出現して六道の衆生を救済する菩薩と定義付けされます。
さらに閻魔大王の化身であるとされ「子供の守り神」として信じられています。よく子供が喜ぶお菓子が供えられていたり、水子や童子の霊が供養もなされるのはこのような理由からであります。

何度も慰霊供養で行かせてもらっている、東日本大震災で多くの学童が亡くなった石巻市立大川小学校。校舎の前の祭壇前にもお地蔵さんが祀られ、見守っている姿が目に焼き付いています。

そして最後になりましたが、今回発生した広島市大規模土砂災害では、多くの方が犠牲となり甚大な被害となっています。大変悲しいことに、その中には子供さんの犠牲者も含まれています。犠牲となられた方々に対し心よりご冥福と後生善処をお祈りします…。 合掌