防災学習と天王寺界隈散策

賛助会員のアジア協会アジア友の会主催の「南海トラフ地震への備え」と題して阿倍野防災センターでの体験イベントに参加した。

 

6、7年前にも、日蓮宗の社教会主催の研修会で訪れたことがあるが、防災学習は繰り返し学ぶことが大事。昨年も大阪で地震や台風の災害が起こったように、毎年のように様々な地域で災害が発生し、情報も更新されている。

 

震度7を起震装置で体験したり、火災現場で煙の中を低い姿勢を取りながらの避難訓練であったり、南海トラフ地震を始め、大阪で起こりうる災害被害を想定し、実践的な体験学習が出来るのがこのセンターの特徴。

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その後、天王寺界隈をミニウォークツアー、会員スタッフの方に案内して頂いた。

 

ご存知、飛田新地は旧遊郭の地として有名だが、元々難波新地にあった遊郭が、明治45年のミナミの大火で焼失したことから、飛田新地が誕生したそうだ。

 

宴会で行かれた方もいらっしゃるかも知れないが、一際目立つ古い建物「鯛よし百番」がある。大正期に建築された遊郭で、豪華絢爛な内装、美術は国の有形文化財に登録されている。現在は予約のみの料亭として営業されているとのこと。

新地内での写真撮影は、肖像権侵害でトラブルになる場合もあるとの事なので、一枚もシャッターは切れませんでした。

 

嘆きの壁が現在も一部残っているが、遊郭時代、遊女が逃げ出さないように周りに壁が築かれた。

新地エリアを一歩出れば、近代的なマンションなど多くある。光と陰の部分がまざまざと感じられた。

 

飛田新地の近くには、黒龍神社、天龍神社、白龍神社がある。ガイドさんによると、飛田新地一帯が戦火から逃れる事ができたのは、龍神さんの守護があったという説が‥。なお、白龍神社は飛田新会館の前庭にある。

 

最後は、一心寺に行った。大阪ではかなり有名なお寺だが、他宗ということもあり、実は初めて境内に入った。

境内には禁酒の神様が祀られている。徳川家康四天王寺本多忠勝次男、本多忠朝の墓がある。忠朝は深酒で身を誤り、最期は大阪夏の陣で討ち死にした。酒封じのしゃもじには祈願が書かれていた。苦しむ当人や家族の禁酒への祈りの数々、本当お酒は怖い‥

 

飛田新地からスタートし、ジャンジャン横丁、最後は一心寺‥。大阪のディープな場所を案内頂き、大阪人なのに知らないことばかりで勉強になった日となった。勿論防災に関しても‥。

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令和の幕開け〜平和で優しさに満ちた世になるよう祈る〜

新しい時代の幕開け、令和元年の元日の歴史的な日を迎えると共に、本日新天皇陛下が即位された。

国内は改元の祝賀ムードが漂う。

誠にお目出度く、心よりお慶び申し上げたい。

 

有名な神社や仏閣では御朱印帳を求め、長蛇の列ができた。うちは残念ながら、御朱印を求める参拝者はなかったが‥(笑)

 

平成日本は、戦争こそなかったが、第二の経済大国からの脱落、そして阪神淡路大震災東日本大震災始め、幾多の自然災害に見舞われた時代でもあった。


令和の令は、令室、令息、令嬢など相手に敬って使う意味がある。

さらに令は頭上に頂く冠を正し、人々が跪いて神仏のお言葉を聴くという意味から生まれた漢字でもある。和は和平の和、和合の和である。

 

令和の世が平和で優しさに満ちた明るく良き時代になることをお祈りする。

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仏教から社会を読み説く〜スリランカの連続爆破テロ〜

スリランカの教会やホテルで起きた連続爆破テロから1週間が経過した。

卑劣な悪業によって日本人1人を含む253名もの尊い命が失われた。先ず持って亡くなられた一切の犠牲者に対してご冥福をお祈りする。

 

今回のテロはIS組織が犯行に絡んでいると見られる。ISはシリア、イラクにおいて制圧されたとの報道があったが、残党がスリランカに帰郷していたようで、今では南アジアや東南アジアでテロが起こりうるとの事だ。

スリランカと言えば仏教国でもあり、仏教徒との対立もテロの要因となっているようだ。

宗教対話ではなく、テロという無差別暴力に走ることがどれだけ愚かなことであるか‥。

ニュージーランドクライストチャーチで最近起こったモスクでのテロの報復だったとの報道もあるようだ。

 

お釈迦様は、最も戦争、殺戮、暴力を嫌った。

相手が罵声や暴力で訴えてきても、スルーしいちいち反応しないよう教示しておられる。

売られた喧嘩は決して買わないのだ。

 

例えば、相手からの贈り物を受け取らなかったら、それは相手の物となる。

同様に悪口を浴びせられても受け止めなければ、吐いた相手が自分で受け止めることになるのだ。

テロが起こらない世の中を心より祈る。

イチロー選手の引退 〜空の実践者?〜

甲子園では平成最後の選抜高校野球が行われている。平成3年の第63回大会に先日引退したイチローが、愛工大名電高校の3番ピッチャーとして出場、一回戦で優勝した松商学園と対戦した。

 

松商学園には日ハムにドラフト1位指名されることになる注目の上田投手がいて、その試合でイチローは5打数無安打に抑え込まれた。他には阪神にドラフト1位で指名される大阪桐蔭の荻原選手もいた。

 

28年前、甲子園での華やかな舞台での戦いを観ていた人の中で、将来プロ野球メジャーリーグでのイチローの勇姿を誰が想像したであろうか?

 

イチローオリックスで7年連続首位打者、当時の安打数日本記録など、日本最強の安打製造機、最強打者として海を渡った。

 

日本人野手がメジャーで活躍できるのかと懐疑的な見方もあった中で、1年目からの首位打者最多安打、新人王などを獲得、その後10年連続200安打達成やメジャーシーズン最多安打記録、メジャー3000本安打など世界が認めるスーパースターとなった。日米通算で4367本は、世界記録としてギネス記録認定された。

 

東京ドームでのマリナーズ対アスレチック戦が現役最後の試合となった。感動的なシーンの後、深夜の引退会見はイチローらしく、一言一言に説得力があった。

「人より頑張ることなんて、とてもできない」「あくまでも、秤は自分の中にある」

人と比較するから自分の心が揺れ動き、様々な煩悩が生じるのだと思う。先ずは自分を見つめること。そこにイチローが会見で述べた「野球は団体競技であるが個人競技でもある」との発言が噛み合う。

 

先日亡くなった哲学者の梅原猛先生の平成14年に発行された著書の中で、イチローについて述べてる内容がある。それは『イチローは「空」を実践している』と小見出しから始まる。

イチローは球場に行く時、必ず1人で行くが、それは雑談によって心が迷ったらダメだからで、集中して心を空の状態にするからだ」と。

「試合でどんな球が来ても打てるように心のこだわりを捨てる。即ち空の知恵を実践している」と述べている。(朝日新聞社 梅原猛著『梅原猛の授業 仏教』参照)

 

本書はイチローがメジャー入団1、2年目の頃に書かれたのだが、買った当初は読んでも深みを知ることが出来なかったが、今でこそ良く分かる気がする。

梅原猛先生も凄いが、イチローは心身共に超一流だったとしか言いようがない。

お彼岸の中日 「子へ孫へと大切な信心の繋がり」

3月21日は春のお彼岸の中日、当山でも午後からいつもお世話になっているお寺さんご出仕の元、施餓鬼法要を行いました。

心配された天候でしたが、午後から回復し法要が終わる頃には、暖かな日差しに包まれていました。

天候にも恵まれ、参拝者も多く、中には子供さん連れの家族でのお参りも見られました。本当に有難いことです。

母の代わりに来ましたという方も数名いらっしゃり世代交代を感じました。しかしながら、仏事は子や孫へと相続するとが理想で、最も大切な信心の繋がりとなるのです。

幼い子供さんのお焼香姿、若い方のぎこちないお焼香の姿を目にすると、心が和みます。

 

来月4月6日は、当山で10時半より親子で参加できる「花まつりイベント」を開催させて頂きます。

お釈迦さまのご生誕についてのお話、甘茶・お焼香体験、うちわ太鼓体験などが出来ます!

お楽しみ袋のプレゼントもあるのでお気軽にいらして下さい!

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仏教から社会を読み説く「NZ クライストチャーチでのテロと命の話」

昨日、ニュージーランドクライストチャーチにあるモスク内で銃乱射のテロがあり、参拝者など49名が犠牲となった。まさか比較的治安の良いニュージーランドでテロがあるとは‥

 

私も訪れたことのある愛着ある都市だけに、悲しみ深く、亡くなられた方のご冥福を心よりお祈りする。

 

テロがあった昨日、私はとある少年院を訪れ講師をさせて頂いていた。

 

今回のテーマは「命にありがとう」

これまで様々な人との関わり合い、助け合いの中で、有難うを伝えられたことも伝えられなかったこともあったと思う。輪になって発話してもらった。

 

お釈迦様がご生誕の際に述べられた「天上天下唯我独尊」独りだけが尊いという意味の他に、1人1人の命が尊いという意味がある。

 

「有難い」とは、有ることが難しい、滅多にない、得難いものを得るということ。

 

今ある命‥産まれて来ること自体が奇跡、この世にたった一つしかない命に有難うなのだ。

 

自分の命と同じく他者の命も尊い。お互いの命を大切にすることで、人々が優しくなれる、広まることで世界が平和になる。戦争やテロもなくなるはずだ。

「命にありがとう」

このような内容をお伝えした。

 

あれから8年‥祈り

東日本大震災から8年を迎えた昨日は、各地で多くの祈りが捧げられた。100人、1000人、10000人‥それぞれの想い、祈りがあった。

祈りは多い程、また強い程、より大きな想いとなって届くはず。

 

私は自坊の本堂で卒塔婆を建て、精一杯の祈りをさせて頂いたが、僧侶として祥月命日に被災地にいないことに、多少なりとも自責の念が心のどこかにあった。

 

昨年、2年ぶりに4月に宮城県女川町、石巻市気仙沼市岩手県陸前高田市、大船渡市を訪れたが、復興はかさ上げが終わり、箱物も建ち始めたことで、ハード事業に限っては最終段階を迎えているようだが、各地によって格差があるのが現状で、取り分け原発事故の影響が続く福島では遅れていると言わざるを得ない。あくまで行政が進める復興事業に対し、多くの住民が納得しているとは到底思えない。

 

被災三県の自治体首長へのある新聞社によるアンケートによると、取り組みが必要な課題は、最も多かったのは「心のケア」、次に「企業誘致や雇用創出」、3番目に「復興住宅などコミュニティの形成」とのこと。

 

いくら整備し建物など作った所で、住民の心の安穏がなければ「仏作って魂入れず」である。

報道が震災特集番組を組むこの時期だけではなく、常に関心を寄せ、忘れないでいることが肝要。東北だけの問題ではなく、日本全国民が考えなければならないこと。

 

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